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それぞれの序章
最高のカードを引き当てた。
７つのクラスの内､最良と呼ばれる存在。
見た目は自分より年下の少女でしかない彼女は､とても可愛らしい顔の､しかし強い意志に満ちた瞳で僕を射抜き､その見た目に反した存在感と威圧感を以て僕に訊ねる。
「…お前が私を召喚した主？」
室内に魔力の風が吹き荒れ､その長い髪を泳がせる立ち姿は､武人特有の気配の内に不思議な気品さを引き立てている。
可愛いという言葉が似合う筈の容姿の少女は､美しく力強い印象を与えたまま名乗る。
真名。
己が力の象徴であると同時に､弱点を晒す危険を孕む諸刃の剣を…。
「私はー…」
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