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「…なるほどなるほど。」
そう頷きながら、少年はテーブルを挟んで座る少女を今一度見やる。
「つまりアレか?お前は7人召喚された使い魔の1人で、俺はその使い魔を駆使した殺し合いに不幸にも巻き込まれたと?」
少年は簡潔に、少女から聞いた話をまとめて現状を確認する。
ちなみに、少女は出会って最初にした要求。「食事」を行う手を、話し始めてから今まで、一度たりとも止めていない。
「だからさっきからずっとそう言っているんだよ?まぁ絶対に殺す必要はないし、正しくは使い魔じゃなくてサーヴァン…」
「そういう問題じゃねえ!お前はこの科学的時代に何を言ってるんだ?電波系か?電波系ですか電波系ですよね三段活用!」
少女が顔に「???」と浮かべるのも気にせず、少年はまくし立てる。
「つーかそもそも、行き倒れていた時点で、怪しいなー…とは思ってたんだよ!白い修道服とか明らかにコスプレだし!もしかしてアレか?危ない宗教とかソッチ系の人なのか!?」
「む、ちょっとカチンときたかも。私はちゃんと形式に沿って行われた正式な儀式によって、魔術師の位を依り代に召喚されたんだよ!事実、固有技能を如何なく発揮して、陣地作成に成功しているのが何よりの証拠かも!」
「ただの居候じゃねえかあぁッ!!」
不幸な少年のツッコミが、虚しく夜の街に木霊する。
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