1人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前も剛を見習って我々の活動に貢献するような事をして欲しいものだなぁ、ハッハッ。」
「…………。」
久は苦笑いしている俺に顔を近づけ、微笑した。
「まっ、とにかくそういう事だ。どーだ泰介。高塚は来ない、しかも見ろ。桜ちゃんはちゃんとヒラヒラのスカート履いてるし、おまけにこっちには強力扇風機も付いてるんだぜ?プランも完璧だ。さすがに今回は200%成功するだろ?」
「うーん………」
なーんか失敗しそうなんだよなぁ……
だいたい、こいつらと一緒にやって上手く行った試しがない……
「おーい、まだうじうじ言ってんのかよぉ。いーじゃんかぁ。お前は桜ちゃんの前で質問するふりして筆箱を落とすだけだろ?全くのノーリスクな役じゃん。それでちゃんと報酬の写真やるって言ってんだぜ?こんなにおいしい話ないだろ?」
いつまでも決め切れない俺を見て久は少しイライラしてきているようだった。
「なぁ泰介、頼む………」
「久!!久!!もう桜ちゃんすぐそこまで来ちゃってるよ!!」
剛は慌てて久の肩をバンバン叩いて言った。
「マジかっ!!」
久は慌てて渡り廊下を覗いた。
「くそっ…時間ねぇっ!!もう……もうお前とにかく行って来いっ!!」
「わっ…ちょっバカっ!!」
そう言って久は俺を渡り廊下に無理やり押し出した。
最初のコメントを投稿しよう!