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「はてさて、川を探すなんざ幾年振りじゃろうか。確か地面に耳を当て、心を鎮めれば良かったかの?儂、耳遠いんじゃが…。まぁものは試しじゃ」
地面に手をつき、四つん這いになる。
そのまま地面に耳をつけ、目をつむり、心を鎮める。
このやり方を教えてくれた狩人は、よく偵察へと向かわされておったなぁと思い出す。
微かに聞こえる水の音。
そして近づく大きな足音。
この大きさは…。
「ちぃとまずいのぅ…。四、五メートルはあるか?熊にしては脚が多いかの?なんにせよ、老体には厳しいわい」
そう呟いたのだった
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