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………それならもう何も問題はないだろ!!!
「俺、行くよっ!!」
「よ~しっ!!
それでこそ男やぞ那留!」
ガシッとアタシの肩を掴みブンブン振りながら褒め称える要。
「へへへっ。」
ニッと照れたように笑った那留を見た要はトクンと自分の胸が高鳴るのを感じた。
(何かコイツ可愛らしいとこあるよなぁ……)
なんて思いながら優しく笑う要。
「……………るよ。」
ふと隣から声が聞こえ顔を向けると成澤恭介と目が合う。
やっぱカッコいいんだな……。
なんて、思わずにはいられなかった。
………あたしもあんな風になりたい!!!
ジーッと暑い視線を送っているとフイと視線を逸らして木下を見る。
「合コン。行ってやるってんだよ」
諦めたように情けない声を出しながら言う成澤恭介。
それを聞いた要と木下は一気に先ほどよりも輝かしい表情になる。
「ホンマか、成!!!
お前もそれでこそ男やぞっ」
「そーだそーだ!!!
さすが成澤だな!!!」
「…………てめぇら後で覚えとけよ。」
そう低い声を出しながら睨み付けても今の要と木下には何の効果もなかったのだった。
(彼女作るぞ!!!)
(可愛い子いるかなぁ?)
(男らしくなる!!!)
(だりぃ…………。)
かくして、それぞれが様々な思いを抱きながら舞台は土曜日の合コンへと変わるのでした。
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