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顔を上げたあたしの目の前にいたのは、これでもかってぐらいに顔を近づけてきている須藤要の姿。
きっと5センチもないだろう…………。
しかも、向こうは全く分かってないし。
「あっ、ちょっ。
分かったから!!分かったからちょっと顔が近い!!」
慌てて須藤要の肩を押し返した。
ふぅ………助かった。
「………………。」
「えっ、ななな何!!!」
あたしが焦るのも無理はない。
押し返したはずの須藤要が眉間にシワを寄せてまた顔を近づけてきたのだ。
今度は更に近く。
ピトッ
「……………んっ」
頬に手が触れた。
あたしはゾワッと背筋が凍るような思いに襲われ、ギュッと目を閉じた。
きっと今顔が真っ赤だ。
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