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頬に触れた手の親指がツーッとあたしの頬を撫でる。
そのたびにゾクゾクとした気分に襲われる。
「那留お前…………。
女みたいな顔してんなぁ。」
ギクッ………、
ズバッと核心を突かれる。
コ、コイツ…
鋭いのか鈍いのか分からない奴だなっ。
「い、いやいや!!!
俺は男なんだ!手を離せ!」
バッと須藤要の手を振り払い勢い良く席から立ち上がった。
「そうかぁ?お前女みたいやけどなぁ。」
「違うって!!俺はれっきとした男だから!!
早く寮行くんだろ?
早く行こうぜ!!」
そんな慌てんでもええやん、と言う須藤要の腕を引っ張りながら教室を出た。
危なすぎだろ……。
入学初日にバレるなんていくらなんでも避けなきゃ………
ってか須藤要には要注意だな………。
無意識に須藤要の腕を掴む手に力を入れていた。
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