誘拐犯!?優也の捨て身の解決案

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なんの脈絡もない質問に千佳はポカンとし、今も舞に何を言われたのか理解に苦しんでいる。 「え、えっと……つまり舞ちゃんは何が言いたいのかな?」 結局自分では答えが分からず質問を質問で返す千佳だったが、お茶を飲んでいた智恵も舞に便乗してきた。 「確かに千佳は変わった。前はもう少し他の事にも目がいっていた」 智恵の言葉に益々意味が分からなくなり、千佳は本気で悩みながら首を傾げる。 「そうね……。優也さんが入る前の千佳はこんなに他人を心配しなかったものねぇ。これはどういう心情の変化かしら?」 そして舞は少しニヤニヤと笑いながら千佳に意地の悪い事を言うと、それに心当たりのある千佳の顔は途端に赤くなる。 「べ、別に優也君を特別扱いしてる訳じゃないよ!ただ優也君がみんなを心配するように私も優也君の事が……」 そこまで言うと千佳は喉まで出かかった言葉にハッと気付き、何事もなかったかのように席についた。 「優也の事が……何?」 しかしそれを他の2人が流すはずもなく、ここで初めて自分が遊ばれている事に気づく。 だが……。 すでに舞は笑みを浮かべておらず、真剣な眼差して千佳を見据えてこう話を続けた。
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