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千佳の言葉に2人は頷き、優也とはまた別の場所で3人は新たに決意を固めるのであった。
そして場所は再び戻り、優也は自宅の部屋でどうにか双子姉妹の両親に会えないかと考えていた。
俺が完全に部外者なのは分かってるけど……それでも一時期2人を預かっていた身。
それだけにあの2人が離れ離れになるなんてさせたくはないし、年齢的にもまだ気持ちの整理だってできないはずだ。
「あぁ!どうすればいいんだよ!」
悩めば悩むほど頭がパンクしそうになるが、1人ベットの上で暴れても案が浮かぶ筈もない。
そんな時部屋のドアがノックされ、どうぞと言う前に扉が乱暴に開かれた。
「ちょっとうるさいんだけど!?いまテレビ観てるんだから静かにしてよね!」
しかも稚咲の機嫌は心底悪く、兄が退学の危機だと言うのにテレビの方が大切らしい。
それとほぼ同時に母さんが稚咲の後ろから現れ、ご飯の用意が出来たことを知らせに来てくれた。
それにしても……もしもの時はどうやって母さんと父さんにこの事を伝えればいいんだろ。
優也はこちらもいよいよの場合は考えなければいけないなと思いながら1階へ降り、食欲をそそる匂いの広がるテーブルについた。
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