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こんな忍者的なスキルを保有していたことも純粋に怖いけど、それよりも智恵の現場把握力はそれの何十倍も怖い。
すでにおかしな解釈をされているが、これに対し俺がいくら説明してもエンドレスで智恵はボケを上乗せしてくるためキリがない。
しかも智恵の瞳は幼い子供とまったく変わりなく、多分だけれど本人は自分の言ってる事がボケだと分かってないんじゃないだろうか。
それほどまでにある意味で純真な智恵だが……今日はいつもよりも大人しい?そんな感じがする。
今もこうして俺が話題を出すのを黙って見つめるので、正直気まずいと言えば気まずい。
「えっと……それで智恵は何で来たんだ?そっちも普通に授業中だろ?」
そんな空気に耐えられず、智恵が来てしまった事をこの際諦めていた。
そして智恵も優也が諦めたのが分かり、自分の定位置となりつつある半歩後ろを歩きだした。
「今は授業よりも優也が大切。そんな優也が1人で何処かへ行こうとしていたから」
要は心配……してくれているのだろうか?
まさかなと一瞬考えたが、満更でもない雰囲気を感じ取った優也は、これ以上の言及はやぶさかだろうと思いながら話題を再び変えながら話す。
「わざわざ悪いな。けど俺はただ先生に教材を取りに行ってこいって頼まれただけだから」
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