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それは教室に着いてからも変わることはなく、更にそんなオーラをクラスメイトは感じ取っているのか誰も優也に近付く者はいなかった。
ただ1人を除いて……。
「どうした優也。そんな世界の終わりが来たみたいな顔して……そんなんじゃ本当に犯罪起こすんじゃないのか?」
「大地……それは俺も分かってるから大丈夫。ただ犯罪の方は……できるだけ善処する」
「お、おいおい。今のは俺なりの冗談で肩をほぐしてやろうっていう気遣いがあったんだけど……マジで新聞とかニュースで流れるような奴にはなるなよ?」
そう返されると、ある程度の内容は知っている大地もさすがに心配になってくる訳で、苦笑いしながらも真面目に釘を刺す。
ただ自分から気遣いをしているとバラす大地を見ていつも通りだと少し安堵する。
今では高等部から一緒になったとは思えないほど大地とはこんな冗談も言い合える仲になった。
比率で言えばよく周りにいるのは女の子ばかりだけど、大地はその中で数少ない男友達だ。
そんな大地の存在に優也は改めて感謝の言葉を述べる。
「なんか俺の事に色々と巻きんで悪かったな。なんだかんだで大地の存在は大きかったよ」
「アホか。男にそんなん言われたって嬉しくねぇよ!というか勝手にもうお別れみたいな雰囲気作るな」
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