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「ソレヨリユウヤモハズシタラドウダ?」
ボブにそう指摘され、優也もそろそろ2人を困らせるのは可哀想だと思っていたところであった。
そしてボブと優也は同時に変装グッズを外すと……。
これまで溜めていた不安や絶望が一気に溢れたのか、和羽と関羽は反射的に後ろから優也に抱きついた。
「優也さん!本当に優也さんなんですよね!?」
「ゆうや!やっぱりお前は……すごいな!」
そう和羽にそう言われ、具体的にどの辺が凄いのか気になるところではあるけど……。
「とにかく2人が無事で良かった……まだ安心は出来ないけど、俺が絶対に守るから心配するな」
今まで幾度となく優也に勇気付けられてきた2人だったが、その言葉は今までの中で一番心に響き、同時に幼き子供の恋心を更に加速させた。
関羽はもちろんのこと、和羽もこの時ばかりは頬を赤く染めながら優也の体に身を委ねていた。
しかしそんな感動の再会も束の間で、ボブは舌打ちをしながら車をビル群の間で一端停車させた。
「ヤハリムコウハプロラシイ……カナリノカズダ」
そうボブが言った瞬間に俺たちの車の前を何台もの高級車が通り過ぎ、一瞬だったが車内にいた男が無線機のような物で連絡を取り合っていたのが見えた。
まさかもうこっちの向かってる場所がバレてるのか?
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