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どうやらこっちの乗っている車までは分かってないようだったが、あの車たちは恐らく一直線で学園に向かっているに違いない。
それが分かってしまうのはこちらも同じ場所を目指していたからであり、そこが一番安全な場所だと知っているから。
「ドウスルユウヤ。ヤツラ二サキマワリサレテルゾ?」
ボブが言っていたプロと言うのが今になってよく分かるが、こちらも簡単に捕まる訳にはいかない。
「とにかく学園以外の場所に行こう……それと2人に訊きたいんだけど、あいつらは一体誰なんだ?」
これを訊いてしまうと2人に嫌な事を思い出させてしまうかもしれなかったが、それでも向こうの情報が少しでも欲しい今……背に腹は代えられない。
とにかく俺が気になるのは何故ここまでして2人を狙っているのか……それとあの男たちがこの問題にどう関わっているのか。
本来ならば2人の両親と俺たちだけの誘拐劇になるはずだったが……とんだ誤算により事態は大きく狂ってしまっている。
「こっちも何であんな奴らに連れていかれなくちゃいけないのか聞きたいくらいだ!まったく……ゆうやが来なかったら今頃どうなっていたか」
しかし2人から情報という情報は得られず、俺たちは完全に孤立無援状態となってしまった……かに思えたが、突然掛かってきた一本の電話から事態は急変する。
「カーターからだ!もしかして向こうもちゃんと逃げ切れたのか?」
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