決戦!未来の学園に必要なもの。

15/73
前へ
/611ページ
次へ
それを見かねた千佳が焦りながらもそう質問すると、優也は少し悩んだ挙げ句……首を横に振った。 「だ、だよね……良かったぁ。みんなもしかしたら優也君が退学の件で伊集院さんと仲間になっちゃったって……」 「うん。確かに俺は伊集院さんに手を貸そうと思ってるけど、それは俺が伊集院さん側に行くんじゃなくて……伊集院さんが俺たち側に来るって事なんだけど……」 優也のその発言に千佳は驚愕の表情を浮かべ、他のメンバーもあからさまに表情を歪ませる。 「優也……私がいい医者紹介する?」 「いやいや!俺の頭は至って正常だから大丈夫、それにみんながこんな反応するのも予想はしてたよ」 「だったらどうしてお前はそんな事を言ったんだ……無事にあの双子を助け出せたなら次はお前と鵜島の番だろう」 納得のいくはずのない皆は次々に反対意見を優也に投げ掛けたが、この場で唯一優也の意見に反対しない人物が現れる。 「なんでまだ優くんが訳も話してないのに反対するかなぁ……それに最初からあれこれ言っても次には進まないよ?」 「し、詩帆さん……」 そう言って優也を庇ったのは詩帆で、告白を断った自分をどうして助けてくれるのかが分からなかった。 「私はいつでも優くんの考える事は正しいと思ってるからね。だからとりあえず伊集院さんとどうしてそうなったのか訊かせてくれる?」
/611ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7683人が本棚に入れています
本棚に追加