決戦!未来の学園に必要なもの。

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和羽と関羽がターゲット……それはつまり俺が2人を誘拐してなければ十蔵さんの操り人形になっていた可能性があるって事か? 優也はそれが分かった途端背筋に寒気が走ったが、自分のあの行動が間違っていなかった事に安堵する。 しかし……ここにいる皆は2人が助かったという事に束の間の安心感が漂っていたが、もう1つ忘れていた事があった。 「久遠姉妹はわたくしの想像を遥かに越える優也様のご活躍で助かりました。ですが同時に鵜島様の方が危機的な状況になったことを忘れてはいけませんの」 小春の言葉はまるでこのままでは景加は助からないという風に聞こえたが、それが空耳ではないとすぐに分かることとなる。 「ち、ちょっと待ってください!鵜島さんの方は伊集院さんが弱みを握ってたんじゃないんですか!?」 そうでなければ鵜島さんが伊集院さんの言葉にそう易々と耳を貸すような真似はしないはずだ。 それにもう伊集院さんがこちらに協力してくれるのならその弱みだってすぐに解決出来るんじゃないのか? 優也は小春が味方に付いた時点で全て上手くいくと安易な考えをしていたが……それは大きな間違いだった。 「たしかにわたくしは鵜島様の弱みを握っていますの。ですが……それは正確に言えばその弱みは今現在お祖父様の近くにあるというのが正解ですの」
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