決戦!未来の学園に必要なもの。

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まったく意味の分からない言い回しに優也は焦るが、次の小春の説明で全てを理解する。 「鵜島様がこちらの言うことを聞いていた理由はただ1つ。それは伊集院グループの重役という位置で働いていたお父様が人質に取られているからですの」 「う、鵜島さんのお父さん?」 「はい。以前わたくしが船上パーティーに招待した日があったのは覚えていますね?その日に優也様たち以外で単独行動していたのが鵜島様たちですの」 優也はようやく景加の事情を知ることが出来たが、その原因を作ったのが自分であったという事実に頭が真っ白になる。 そ、そういえばあの日の前日に鵜島さんのお父さんが情報関係の企業に勤めてると話してた記憶がある。 あの時は会長も俺もたった1日では何も情報は掴めないと言っていたけど……まさかそのお父さんが伊集院グループで働いてたなんて。 しかも重役という事はかなり十蔵さんからも信頼を得ていたんじゃないだろうか。 「じ、じゃあ鵜島さんのお父さんはたった1日で十蔵さんに不利益なるような情報を調べあげたって事なんですか?」 「それは違いますの。鵜島様のお父様はずっと前から……それこそわたくしがお祖父様に引き取られる何十年も前から少しずつ情報を集めていましたの」
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