決戦!未来の学園に必要なもの。

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小春の言葉は少し優也には難しく、つい首をひねってしまったが……全てが終わった後にその意味を知ることになる。 「さて……それではわたくしの方から各自にやってもらいたい事がありますので、少しお時間をください」 そして小春の口から1人1人に作戦が与えられ、まさにそれは適材適所と呼ばれる作戦であった。 それからすぐ話は終わったのだが、外に出ると辺りはもう薄暗くなっており、広い学園の外に出る頃にはもう暗くなってしまうだろう。 「もうこんなに暗いなんて……優也さん。帰り道が怖いから私と帰ってくれないかしら?」 だが何故かそんな中で白々しい嘘を言って来たのは舞で、家だって学園からそう遠くはない。 しかし夜道を女の人1人で帰らすというのも確かに危険と言えば危険なので、それに頷こうとしたが……。 「方向的には私が合っているから私が付いて行ってやろう。ほら……遠慮せず私に守られろ」 「ち、ちょっと!私は優也さんと……って分かったから引っ張らないでちょうだい!」 舞が慌てて声を上げるが、優希はそのまま聞こえないふりをしながら襟首を掴んで正門の方へと消えていってしまった。 ま、まぁ俺よりは会長が側にいた方が安全だけど……御愁傷様です、舞。 そう2人が行った方向に手を合わせていると、ちょんちょんと優也の腰に手が当たる。 「じゃあ私は詩帆を連れていく……。多分私の家の車が来てるから帰りは大丈夫だと思う」
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