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初恋なんて甘いものじゃないけれど、ここまで１人の女の子を考えてしまうのは初めての経験なのは間違いない。
だからこそ優也はこれからどうやって自分の気持ちを伝えればいいのかも分からなかった。
もしかすると詩帆さんは俺と同じようにこんなにも悩んで悩んで、悩み抜いて……俺に告白をしてくれたんだろうか。
そんな事をふと考えてしまうが、分かったところで１歩踏み出すのは俺次第なんだよな……。
いつもなら千佳と２人で話をすればそれこそ話題なんてものは次から次へと出てくるはずなのに……今はどうしても話題が浮かばず、それどころか千佳を直視する事すら出来なかった。
「さっきから静かだけど大丈夫？やっぱり私の言い方がキツかったのかな？」
そんな優也の気持ちを知るよしもない千佳は、先ほどの自分の発言が少々強すぎてしまったと後悔しているところであった。
優也を心配しての発言だったが、こうやって黙られてしまうとさすがの千佳も心穏やかではない。
何故なら千佳の方も優也が大切な人であり、自分が好意を寄せる男性であるから。
そんな人に嫌われればそれこそ今の自分だけでは当分立ち直れなくなってしまうだろう。
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