決戦!未来の学園に必要なもの。

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千佳もそんな期待を抱きつつも優也の質問をしばらく考えてしまう。 「たしかに私は学園のみんなが大好きで、みんなの名前とかも覚えたけど……その中で気になった人とかはいないかな」 千佳の返答に優也が少し残念そうな表情をしていたが、それは夜の暗さで千佳が気付くことはなかった。 しかしそれは裏を返せば名前を知らなかった人の中で気になった人は出来ているという意味が含まれていたが、それに優也が気付くはずもない。 「あっ!でもね、最近になって凄く気になる人が出来たんだけど……なかなか上手くいかないんだよね、これが」 千佳は少し横目に優也を視界に入れた後にガックリと肩を落としたが、優也も同じように肩を落としていた。 どうにも変なところで似た者同士の2人だったが、このまま沈黙するのも気まずいと思った千佳は今度は自分も何気ない質問をする。 「そう言う優也君はどうなの?私が言うのも難だけど優也君の周りには綺麗な女の子がたくさんいる訳だし、気になる子の1人や2人くらい……は駄目だけど、1人くらいはいるんじゃないのかな?」 そう言って微妙に首を傾げる仕草に優也の心はいちいち反応してしまうが、男としてここで生き恥を晒すわけにはいかない。
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