決戦!未来の学園に必要なもの。

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覗きとか陰気過ぎるだろ。 優也はようやく誰も来ない理由が分かったが、この大切な時にするべき事を間違えたドアの向こうにいる人間たちに罰を与えることに。 どうせ舞と智恵が先頭に立ってこの状況を見ているのだろうから、こちらから急にドアを開けて驚かせてやろう。 意外と怖がりな舞と、いつもは無表情の智恵の2人が驚く姿を想像すると笑いが込み上げてくるがここは我慢だ。 あくまでも平然にドアへ近付き、棚に入っているお菓子を取りに行くフリをしつつドアを……開けていく! 優也はそのタイミングでドアノブを思い切り引き、力の限りに声を出して覗きをしていた者たちに制裁を下した。 「おい!いつまでそこで見てるんだよ!とっとと入ってこないと……あ、あれ?」 それはまさしく自分が罠に掛けられた瞬間であり、ドアの向こう側にいた人が予想とは斜め上にいる人物であったことに優也の焦りは即座にピークへと達した。 「入ってこないとなんだ?というより今から入ろうとした者に対する挨拶がそれとはご丁寧だな」 「優也様はいつもお元気そうですの。ですが……そこまで声を張る必要があったんですの?」 そしてその双璧の後ろでこちらに指を向けて笑う舞と、口元に手を置きながらニヤリとしている智恵を見て全てを把握する。
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