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あの2人……最初からこれを狙ってたのか!
内心でこんな単純に成功するなんて馬鹿丸出しだなあいつらとか思ってたけど……どうやらそれはこっちだったらしい。
もうやってしまった事に対しての後悔とこれから始まる惨劇に無念しかないが、これだけはあの2人に伝えておきたい。
「次は必ず勝つからな!」
優也がそう捨て台詞を叫ぶと、智恵は次はもう無いと口パクで言った後、右手をフラッグ代わりに降り下ろした。
「….…バトルスタート」
それはまさしくこの茶番の終わりを告げる合図であったが、どうにかこういう悪巧みが最後の闘いで活躍しますように。
そんな願いを掛けながら優也は目を閉じるのであった。
「はい……それじゃあこれから打ち合わせを始めるけど、最初に訊いておきたい質問とかあるなら早めに訊いといてくれ」
そしてようやくバトルが終了した頃に皆がゾロゾロと現れ始め、最初からみんなグルだったんじゃないだろうかと疑ってしまうが、これでようやく話し合いが出来る。
優也は小さくタメ息をしながら進行役を務め、テーブルに座る面子をぐるりと見回す。
すると香奈がいつの間にか手を挙げており、無言で言ってみろというジェスチャーを送る。
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