決戦!未来の学園に必要なもの。

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「ふふっ。期待してますの。それでは最後に日程の方ですが……2日後のお昼に作戦開始ですの」 2日後だと!? それでは用意する時間があまりにも少ないと優也は焦ったが、何故か他のメンバーは顔色1つ変えずに頷く。 「いつかは通らねばならんと思っていた事だ。いまさら予定が決まったところで私たちの用意はとうに出来ている」 会長の言葉に焦りかけていた自分が恥ずかしくなるが、そう言われればそうかもしれない。 五箇先輩や伊集院さんと出会った瞬間からきっとこうなることは決まっていたんだろうな。 そしてたくさんの仲間の涙を乗り越えて、こうして俺たちが1つになって壁を乗り越えようとしてるのも……伊集院さんは分かっていたのかもしれない。 周りで意気込むメンバーを母親のような視線で見つめる小春を見て、優也は本気でそう思った。 「せっかくの休日にわざわざ来てもらうのは申し訳ないのですが、鵜島様を……そして学園を救うために一肌脱いでください」 「はい。必ず伊集院さんの期待に応えられるような結果を出しますんで、よろしくお願いします」 俺たちが失敗すれば恐らく藤堂学園という大きな社会は崩壊の一歩を辿るかもしれない。 だけど……。 それでもここにいる人たちがいればそんな問題も蹴散らせると優也は信じていた。
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