決戦!未来の学園に必要なもの。

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そう言いながらぐんぐん近付いてくる優希に恐怖していると……。 「ここまで悪役が似合う人が生徒会長とは……わたくしが居た頃とはかなり変わってしまったようですの」 救いの手?……かは分からないが、伊集院さんが俺と会長の間に入り、そう呆れながら呟いた。 「むっ……なぜお前が優也を庇おうとしてるんだ!というよりも悪役なら私よりもお前の方が適任だろうが」 「ふふっ。それは聞き捨てなりませんの。確かにわたくしは一時期は悪として優也様にご迷惑をお掛けしたかもしれませんが……天音もかなり優也様には迷惑を掛けていると聞きますの」 バチバチと見えない火花を散らす2人であったが、優也はそれを外野で見ながらふと思う。 そういえばなんで伊集院さんは会長に対してだけ呼び捨てなんだろう……。 他の人には様を付けて丁寧な言葉遣いだが、会長と話す時だけはいつも刺々しい気がする。 でも……。 それが仲が悪く見えるかと訊かれれば、そうではないと断言できるくらいにこの2人の間には何か不思議な絆があるような気がする。
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