プロローグ

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そんな野次馬達の声に、イラつきながらもう一度目の前の後輩だった子に「ごめんなさい」と伝えると、一度も振り替える事なく正門を抜けていく。 「なんで私ばかりに告白してくるんだよ。私だって普通に女なのに・・・・・、でも4月からは私服で行ける高校見つけたし少しは少なくなるのかな。 ――――なるわけないか。・・・・・はぁ」 ため息をつきながら歩くそいつは正真正銘女なのだ。しかしそんな彼女の姿からは女だとは、・、 思わないだろう。何故なら鋭く相手を見つめる切れ長の瞳、その瞳にかかる位にまで伸ばされた前髪と肩にかかる位に伸ばされた後ろ髪。 甘くしびれる低音の低い声。 そんな彼女はどこからどう見ても男前という言葉が似合うのだろう。しかし今の姿は女子中学生の制服を着ているが、周りから〔そういう格好が趣味なイケメン〕としか思われていないだろう。
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