星を渡る鳥

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この空の果てに 昔々こことよく似た 命に溢れる 星があったという 人は欲望に溺れ やがて 世界は息をするのをやめた 長い、長い時が流れ 聞こえたのは あなたが あなたが 私を呼ぶ声 私は鳥になり 遠く、遠く 羽ばたいて行く 幾千の星を超え あなたの元へ 体は燃え尽き 灰になって 消えていっても 心は時を超え 約束の場所へ飛ぶ 自分の姿も思い出せず 微かな自我は誰にも見えず 永い、永い時を流れ 辿り着いた あなたが あなたが 待ち続けた星 君と僕が生まれた地球(ばしょ) ここに同じ名前を付けよう 二人の心は ひとつになり 光になった全ての命が また生まれるように 同じ過ちを もう二度とは 犯さないよう 私は愛の歌 ここで歌い続ける
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