チワワ探偵事務所

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「アタシのブランド品の為に働きやがれ!」なんて、暴言を吐きつつヒステリックに手元にあるモノを千葉に投げつけ、千葉は千葉でクッションとソファを盾に応戦している所で、か細いノックの音が聞こえた 「あら?電話も無しにお客さんなんて珍しい」 散らかった備品を千葉ごと隅によせて、驚くほどの営業スマイルで恵はドアを開ける 「ようこそ。チワワ探偵事務所へ。ご相談ですか?」 多分、ドアの外にも罵声は聞こえてたと思うのだが、そんな些細な事は無視だ 「女は怖ぇよ」 隅に片付けられた千葉は気を取り直して、ドアの向こうに居る初老の女性を見る (身なりはきちんとしているが、探偵事務所に相談にくるくらいだから、おそらくは旦那の浮気か息子か孫の嫁候補の素行調査か……。なんにしろ、愛が無いぜ) 「申し訳ないのですが、只今抱えてる案件が……」 「何もありませんので、引き受けさせて頂きます♪」 申し訳なさそうな演技で断ろうとした千葉のみぞおちに目にも止まらぬスピードで肘を食らわし、内容も聞かずに恵は依頼を受ける事を決定した 「待て……。せ…せめて依頼内容を聞いてから、受けるかどうか決めようよ……」 先手必勝……
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