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「それが何か問題でもあるんですか?」
なんだか千葉の好みそうなほのぼのした話になりそうだが、それでは金にならない
「えぇ。それらが置かれる前に、空き巣に入られましてね?」
物が増えるよりも、減る方が問題じゃないのか?
「近所も何軒かやられたそうです。私、お昼間はだいたい外出しておりまして。幸い私は酷い被害には遭わなかったんですが、それでも……」
外出して帰ってきたら、家に誰かが入った痕跡が残っている。それは怖いだろう
「解りました。外出中に不法侵入している犯人を探れば良いのですね」
恵は同情を込めた目で和子を見詰める
「そうなんですけど、家はいつもしっかり戸締まりをしてから出掛けるんです。誰かが入れるとは思えません」
「じゃあ、なんだ?幽霊の仕業とかなのか?俺はホラー苦手だから、そういうのは霊媒師に頼んでくれよ。不法侵入なら警察だ」
「はぁ。警察には一応相談したんですけどね?」
何か盗られたならともかく、若い女性のストーカー被害ならともかく。相手にされなかったらしい
「幽霊ならばそれはもうそれで良いんです」
ただ、人間の仕業だった場合
「ま、確かに心配にもなるわな」
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