プロローグ

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僕の父親は ゛きもの ふじさき ゛ という会社の会長。 彼は藤を基本とした着物のデザインをしている。 今でも現役だ。 一見様お断りで常連のお得意様が主な客だ 正直、僕も彼のデザインする着物は好きだ 可憐な藤の花が散りばめられた着物 見ているだけでも 「…美しい。」 そう呟いてしまう。 彼のデザインする着物はかなり高価だが それ以上の価値はあるだろう…。 だが、僕が好きなのは 悪魔でも彼がデザインする着物だけ 他人を人間と思わないあんな人間は 生涯関わりたくもない あの冷たい目。 思い出すだけでもいやな気分になる。
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