プロローグ

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両親が僕を見下す理由 僕には2歳上の姉がいる。 僕よりずっと背が高くスタイルも良い。 姉の性格の良さは僕ですら認める。 姉の洗練された動作、 美しいという言葉で表すより他がない。 両親にとって姉を越えられない 僕など不必要なのだろう。 幼い頃 僕は顔も髪の毛も母や、 姉に似て美しいと言われた。 だが、年を重ねるにつれ、 僕と姉との差は開いていった。 容姿でいえば、 50㎝もの背の差 (姉は180cm僕は130cm) 僕が未熟体形なのに比べ、 彼女のスタイルは本当に美しい 僕は幼さを残した童顔なのに比べ、 彼女は妖艶としか言いようが 無いほど大人びた美しい顔 他で言うなら、 僕は茶道も華道も 向いてはいなかった。 姉は何食わぬ顔で 淡々と茶道や華道を完璧にこなしていた。 頭脳に関しても、 学校に通ってはいなかったが 家庭教師が来ていたので 勉強はしていた だが、 明らかに姉のほうが頭が良かった。 僕と姉との差は明らかだった。 僕が姉より劣っていると分かった時から… 両親の態度は 冷酷で冷たいものに変わった。
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