プロローグ

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それからというもの 両親は僕にお土産など 買ってきてくれてこともない。 …会話もしてすら いないのではないだろうか。 女中ですら陰口を叩いていたのを 僕は知っている。 それから僕は家を出た。 誰も止めはしなかった。 …だが、藤崎家の看板に泥を塗られては困ると 仕送りとガードマンを付けてきた 僕は拒んだが、家から出たこともない 学校に通ったこともない 何も知らない無知な僕が何もできるわけはなく。 その仕送りに頼ってしまっている。 ガードマンの彼は両親と違いとても良い人で、 拒もうにも拒めないのだ。 だが、 僕は彼のことなど好いてはいない。 所詮僕は1人が好きなのだ。 誰かに監視されるなど嫌でしかない。 それに、 所詮彼は 僕が藤崎家の看板に泥を塗らない為の お目付け役なのだから…
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