4人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
それからというもの
両親は僕にお土産など
買ってきてくれてこともない。
…会話もしてすら
いないのではないだろうか。
女中ですら陰口を叩いていたのを
僕は知っている。
それから僕は家を出た。
誰も止めはしなかった。
…だが、藤崎家の看板に泥を塗られては困ると
仕送りとガードマンを付けてきた
僕は拒んだが、家から出たこともない
学校に通ったこともない
何も知らない無知な僕が何もできるわけはなく。
その仕送りに頼ってしまっている。
ガードマンの彼は両親と違いとても良い人で、
拒もうにも拒めないのだ。
だが、
僕は彼のことなど好いてはいない。
所詮僕は1人が好きなのだ。
誰かに監視されるなど嫌でしかない。
それに、
所詮彼は
僕が藤崎家の看板に泥を塗らない為の
お目付け役なのだから…
最初のコメントを投稿しよう!