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「しかし、このナリじゃバレないハズだよな。
まぁ、不特定多数に好かれても困るがな。」
会長はそう言って僕に手をのばし、眼鏡を外した。
「なんだ、ダテか。
レンズもプラスチックだし。」
「返せ!!それがなきゃ、人前にでれないんだ!!」
なんとか手から奪い返そうとするけれど、なにしろ身長差が20㎝だから、どうやっても手が届かない。
ジャンプしているけど、やっぱり届かない。
僕のそんな行動を見て、会長が口を押さえる。
「やべぇ、可愛い…。」
ぼそりとそんなことを言われていたなんて、僕は全く気がつかなかった。
会長は眼鏡を返してくれた。
結局、なにがしたいんだ、この人は。
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