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一応礼儀だ。
僕は会長達に向き直る。
「改めまして、初めまして。火山翠と申します。以後、お見知りおきを。」
僕は頭を下げる。
「あら、翠ちゃん。私は初めましてじゃないのよ?」
と夫人は覚えてるかしらと首を傾げた。
覚えがないっとキョトンとしていると、
「あら、翠。覚えてないの?孤児院よ。アメリカであってるわ。」
と母さんが助け船を出してくれた。
孤児院は、母さんの友達が経営していたため、学校が終わると、いつも母さんが迎えに来るのを孤児院で待たせてもらっていた。
たまに前髪を上げてたから顔を見られて、告白もされたな。
そういえばもう一人、よく来ていた人がいたなぁ~
「まさか…マダムローズ?」
僕は夫人に問うと夫人は微笑んだ。
「覚えててくれて嬉しいわ。そうよ、本名は薔薇(ソウビ)だからローズ。」
「えっ!!でもマダムローズはTシャツGパンでポニーテールの素っぴん!!えぇっ!?」
僕の驚きは半端ではない。
「あらぁ、子供相手にバチッとメイクのドレス姿で行かないわ。」
と、綺麗に笑った。
ドレスは極端だけど、確かにそうだ。
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