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校庭三十周などという理不尽な仕打ちを受け入れようとはせず、鋼の心で立ち向かう。
そびえ立つ校門を凝視し、両者は同時に踏み込んだ。地面を蹴り上げて天高く舞い上がる。
並みの人間には不可能なほどの高さまでジャンプした二人は、校門を飛び越えて学校の敷地内に着地する。
校庭三十周という残酷な運命を乗り越えた二人を赤ジャージは睨みつける。
二人は確かに校門が完全に閉まる前に学校の敷地内に足をついた。遅刻ではない。
彼らの勝利だ。
「貴様……何者だ……」
スケバン風の少女が訊くと、成海は爽やかな笑顔でこう答えた。
「全世界の萌えっ娘の味方、西河成海だ、覚えておけぃ」
「よし、一瞬で忘れてやるから失せろ」
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