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「んー…暇じゃないけど行ってやる。今日椿の誕生日だろ?」 椿というのは柊の弟であり、中学二年生だ。柊の弟だが、涼哉も兄弟のように仲がいい。 「覚えててくれたんだ!椿も楽しみにしてるから絶対来てね!」 柊の嬉しそうな声が、静まり返った廊下にやけに響いた。 そして柊は小走りで図書室に入っていった。その後に涼哉も続いた。 毎週金曜日は、涼哉と柊の図書当番の日である。 人は2、3人しか来ないし、何も面白くないけれど。 たまに席を立って、涼哉も本棚に向かう。
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