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そこまで考えたところで、頭に激しい痛みを感じた。 本の中の文字がぐらついた。 違う━━━━ぐらついてるのは俺自身か? いや、明らかに文字が飛び出してきている。 本にきちんと並べられていた英単語が、まるで弾けたかのように空気中に飛び出した。そしてそれは涼哉のまわりをぐるぐると回る。 何だ、これは…!? 頭痛のせいで頭がまともに回転しない。 一瞬にして、光が本から飛び出し、涼哉はその場に倒れた。 それは柊や、図書館に来ていた他の生徒たちも気づかぬほど一瞬の出来事で、涼哉は体ごと図書室から消え去っていた。
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