第1章

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「門番さーん!!」 瑠花ちゃんが叫んで 門番に話しかける。 「瑠花ちゃん、 前にも言っただろう? 瑠花ちゃんは 門の外へ行ってはいけないよ。」 門番の後ろには 10メートルはあるだろう 大きな門がたっていた。 「いいじゃん。 下界には行ってないし! それよりも、 新しい人、連れてきたの 登録してあげてよー」 瑠花ちゃんはそう言って 私を押す。 「あのっ…はじめまして 桜井美羽です。」 「桜井美羽さんね… んーっとあった。」 門番は分厚い本を パラパラめくって お目当てのページを見つけたようだ。 「…死因は?」 門番が問う。 「交通事故です。多分。」 「残念なこった。 何で最近はこんな若い子が どんどんここへ来るんだ… 君はあと65年生きる筈だったんだよ…」
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