第1章

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「…戻ることは出来ないんですか? 母や姉や皆のところにっ 戻ることは出来ないんですか…?」 「残念だが、不可能だ。」 門番が冷たい声で言った 「どうしてっ…!? あと65年もあるなら…」 私は必死に言った。 少しの期待を込めて。 しかし、その期待は あっけなく砕け散った。 「運命は時に残酷なんだよ。 美羽ちゃん。 これが君の運命だ。」 そう言って門番は 私にハンカチと紙を渡し 目の前の門を開けた。 どうやら私は 知らぬ間に泣いていたようだ。 瑠花ちゃんが小さく言う。 「お姉ちゃん、行こう。 この門の先が お姉ちゃんの新しい運命だよ。」 私達は門番に見送られながら 門の先へと歩いていった。
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