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「さあ来い」
ケンカだってなんだって、力がある者が勝ち力無き者は負ける。
弱肉強食。
弱い奴が、強い者を喰う方法なんてあるのだろうか。
答えは……ある。
「坂上ィ。お前は懲りない奴だよなー」
ここは学校の校舎裏。
人は、坂上想麻を含めて八人。坂上を囲むように七人。
大将は坊主頭の太った男。メガネをかけている。
他六人は不良っぽい感じ。
「さすがにやり過ぎじゃないですか? 巣際先輩」
以前にも、坂上と巣際は何度かケンカしていた。
正確には、坂上が何かしらの理由で巣際にケンカを売っていた。
「あン、前回は三人で囲んだけど負けちまったからなー」
坂上がケンカを売る理由は、恐らく人助け。
「だからって一気に人数増えすぎでしょ」
「今回は徹底的にお前をボコる。そう決めてここに来たんだよ」
「巣際さんカッケー」「さっすが巣際さん!」と、周りの不良が叫ぶ。
「アンタにプライドとかないんか!」
「一年にタイマンで負けた時点でプライドもクソもねーよ」
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