序章 The origin 少女は天より舞い降りる

2/4
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/51ページ
「さあ来い」 ケンカだってなんだって、力がある者が勝ち力無き者は負ける。 弱肉強食。 弱い奴が、強い者を喰う方法なんてあるのだろうか。 答えは……ある。 「坂上ィ。お前は懲りない奴だよなー」 ここは学校の校舎裏。 人は、坂上想麻を含めて八人。坂上を囲むように七人。 大将は坊主頭の太った男。メガネをかけている。 他六人は不良っぽい感じ。 「さすがにやり過ぎじゃないですか? 巣際先輩」 以前にも、坂上と巣際は何度かケンカしていた。 正確には、坂上が何かしらの理由で巣際にケンカを売っていた。 「あン、前回は三人で囲んだけど負けちまったからなー」 坂上がケンカを売る理由は、恐らく人助け。 「だからって一気に人数増えすぎでしょ」 「今回は徹底的にお前をボコる。そう決めてここに来たんだよ」 「巣際さんカッケー」「さっすが巣際さん!」と、周りの不良が叫ぶ。 「アンタにプライドとかないんか!」 「一年にタイマンで負けた時点でプライドもクソもねーよ」
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!