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彼女は続ける。
「『頑張りなよ、私応援するから』…なんて馬鹿なこと言って、用があるからって逃げるようにここまで来てた。下を向いて」
彼女が僕のハンカチを握る手に、また力が入った。
「…君は…不思議だね」
「え?」
「知らない人が、いきなり泣き出して、いきなりわけわかんない話をしてるのに…最後まで、一緒にいて、話を聞いてくれるんだね」
「…話をしたがってる人がいたら、最後まで聞いてあげなさいって、兄が言ってました」
話すだけですっきりする人は意外に多いから…そう言ってた。
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