プロローグ~失恋と初恋~

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その日は、クリスマス直前で、吐く息が白かったのを僕は無駄に覚えている。 冬休みの宿題のために、習字のセットを片手に、リュックを背負って学校からの帰り道を歩いていた。 小学生と言っても、5年生にもなると、うちの学校ではランドセルを使ってる児童はほとんどいない。 皆思い思いのバッグやリュックで通っている。 僕もその一人だった。 別にオシャレをしたいとかじゃない。 目立ちたくなかったから。 僕は他の皆より少し精神年齢が高いんじゃないか、そう自分で感じていた。
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