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思いの外、出たのは小さな声だった。
少し人見知りの傾向がある自分を、今初めて思い出す。
そんな小さな声だったけど、彼女は下を向いていた顔を上げた。
顔色は、悪い。
化粧をしている高校生も多いとか兄さんは言ってたけど、彼女は素顔にしか見えなかった。
色白のせいか、余計に顔色が悪く見えるのかもしれない。
「大丈夫、ですか?」
彼女の目の前で、また小さな声で言うと、彼女は驚いたように目を見開いて…涙を零した。
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