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「君、何年生?」
「小一です」
彼女は僕の答えにふと遠くを見た。
「…失恋したの」
僕は黙っていた。
というより…黙っていることしかできなかった。
「私が君の年のときに、好きになった人」
彼女はじっと僕を見た。
…僕を、じゃなくて、その頃の彼を見ていたようにも感じられた。
「ずっと好きで、このままじゃ嫌で、告白しようと思ったの。そしたら…告白する前に言われちゃった。彼、私の友達が好きなんだって」
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