プロローグ~失恋と初恋~

9/13
前へ
/83ページ
次へ
「君、何年生?」 「小一です」 彼女は僕の答えにふと遠くを見た。 「…失恋したの」 僕は黙っていた。 というより…黙っていることしかできなかった。 「私が君の年のときに、好きになった人」 彼女はじっと僕を見た。 …僕を、じゃなくて、その頃の彼を見ていたようにも感じられた。 「ずっと好きで、このままじゃ嫌で、告白しようと思ったの。そしたら…告白する前に言われちゃった。彼、私の友達が好きなんだって」
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

53人が本棚に入れています
本棚に追加