第一部

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 真嶋幸輔は今日も悩んでいた、自分のことについてだ。何をしてもうまくいかない、日常生活においてはそれほど目立ちはしないがここぞというとき失敗する今日だってそうだ、大事な中間テストの日だった、前から勉強してきた自信はあった。それなのに…… 「名前書き忘れるなんてな…」 自分の部屋の中でポツリとつぶやく。 「やっぱ0点かな…?いや、学校のテストだからそこはおまけしといてくれるかな?……してくれるだろう。明日ちゃんと言えばいいんだそれで解決問題ない」 無理にでも明るく考えないとそれこそ何もできない暗いやつになっちゃう、ポジティブにいかなくちゃな。 そうだ、今まで勉強ばっかであまり外にいってないから気分転換に散歩でもしてこよう。 外に出て町のほうに人通りの多いほうに足を向ける、しかし人がいない。 「変だないつもはいろんな人とすれ違うのに」 偶然かなと思いそのまま町のほうに歩く、けどやはり人はいないそれどころか町に近づくにつれてだんだん物静かになっていくさっきまで聞こえていた鳥や風の音さえも消えていた。 「どうしよう、怖くなってきたな…でも町に行けば誰かいるはず、いつもどおりに、そうに決まっている」 そのまま小走りで行く幸輔、そして町に着いた幸輔は…… 「マジかよ……」 恐怖した。
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