不器用な人々

日常

私は今の生活に少なからず満足している。

幼い頃に押し殺した自分の気持ち。
私は自分を偽りで固めて育った。

それが自分自身を守るための術だったから。

大手出版社「飛翔出版」
“月刊少女 さくら編集部”

私の職業は出版社の会社員。その中の少女漫画部門の編集者。

入社して約４年たった。
担当している作家さんは二人。

編集は過酷な生活を送っているように思われるけど、締め切り前以外は至って普通の仕事であって、きちんと休日だってある。…締め切り前以外は。

自分の生活に、もちろん仕事にも不満はない。

だけど。

悩みのない人間はいない。
その例外になるでもなく、私にも悩みがある。

最近ぼんやりとすることが多くなったこと。
それと。

感情が乏しいこと。

…これは悩みじゃないけど精神的苦痛、なのだろうか。

それはストレスか？
いや、悩みかもしれない。

性格の問題じゃなくて自分の心に引っかかる問題だ。