日常

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感情が乏しい?そんなこと。 って普通の人からすれば、はっ、と鼻で笑われてしまうような小さな事だけど、私にとっては大きな問題。 自分の気持ちを押し込めてきたからか、私は普通の人の感情がよくわからない。 わかろうとしなかった。 わかりたくなかった。 知らないまま育ってしまった。 理由なんて上げたらきりがないけど、ぱっと思いつくのは否定的な言葉ばかり。 最近は人付き合いが苦手な人や、自分を出すのが不得意な人。愛想笑いや、自分を偽っている人。 そんな人が多い世の中で、物語の主人公とかでもそういうのは共感されるのが多くなっている。 けど、私のは少し違う。 何が違うかって、明確な違いは分からないけど敢えて言うなら病気的なものとそうでないものとの違いだろうか。 私は幼いときに《対人恐怖症》っていう人に会うことが怖いって強迫観念のある神経症になって、人とあまり関わることなく過ごしてきた。 人と接触しない、その選択が間違いだとは思わない。けどそれが人との関わりを断ってしまった原因でもある。 そして、何も不安なことなんてない、守られ、閉鎖された空間で暮らし、気づけば感情が全く出なくなった。
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