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この国はカビーア王が作った理不尽な法律に支配されている。
普通の国では悪い事をすれば、その罪に応じた罰を受けるだろう。
だが、この国は違う。
力がすべてだ。
強い者…能力に優れている者だけが生き残れる。
【自分よりレベルが低い】
【直接、顔を見たことがある】
この2つの条件が満たされている者に対して、誰でも命令することができる。
その命令を24時間以内に実行しなければ 、自動的にその者の体内に仕込まれた爆弾が爆発し、死を与えるようになっている。
まさにカビーア王の思想を象徴する『弱肉強食』のルールだ。
その為、命令条件を満たしている者とは完全なレベル上下関係が成立し、逆らうことはできない。
どんな命令でもすることが可能だが、実行不可能な命令をすることは滅多にない。
なぜなら、命令された者の死が無効になる条件の一つに、【命令した者の死】が含まれるからだ。
いくら自分よりレベルが低い者でも、死を覚悟すると何をするかわからない。
また、命令されてから24時間経つまえに、レベルが命令した奴と同レベル以上になった場合の死も無効になる。
とはいえ、実行不可能な命令をされて生き残ることができた者はほとんどいない。
だからこの国のレベルの低い者は自分よりレベルの高い者の怒りに触れないよう、こそこそと暮らすしか無いのだ。
そしてレベルが高い者も、ボーナスを上げる為に命を狙われる。
そのため、レベルが低い者も高い者も誰も信用することができない。
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