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「ねぇ。」
びく!!
私の隣に座っていた水野先生が口を開いた。
びっくりして肩が揺れた。
「すみません…」
「なんで謝るの?」
「え?屋上に昇ったから……」
「あっ、そっちね」
水野先生は少し焦ったように言った。
「てっきり振られたのかと思ったよ」
先生は少し悲しそうに言った。
いきなり昨日の事に触れられて思い出したみたいに顔が熱くなる。
「今更だけど望月さん今彼氏いるの?」
「今は…いないですけど……」
「そっか」
先生はニコッっと笑った。
ドキッ―
太陽に透けて茶色くなった先生の色素の薄い髪が目にかかっている。
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