2379人が本棚に入れています
本棚に追加
/168ページ
「おい‥‥!なにやってんだよ!」
「凌の代わりにかけてあげたの!今日公ちゃんの誕生日だし、二人一緒にいるんでしょ!?いいの!?」
「余計なことすんなって!」
5コールほど鳴ったところで凌に携帯を奪われた。
「ったく‥‥。」
「‥‥私たち、アホ姉弟だよ。」
つい電話をかけたのは、煮え切らない凌への意地悪。
弟の背中を押してやりたい気持ち。
それから‥‥自分の心の奥深くに隠れてる公ちゃんを好きって想い。
私って矛盾してる。
公ちゃんが幸せならそれでいいなんて言っておきながら、二人のこと邪魔するようなことしたりして。
「‥‥‥あぁ。ほんとそうだな。」
携帯を閉じた凌は床に座り込み、つぶやくように言った。
最初のコメントを投稿しよう!