No.1「それぞれの出会い、そして想い」其の壱

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「けど、ホントによく認めてくれたわね。他のプロダクションへの移籍だなんて」 急に話が戻された、てか最初からそうして欲しい 「高木社長が知り合いみたいで、ウチの社長と話をしていたみたいです。…僕に知らせることなく」そう、そうであったために、より僕は社長の前での居心地が悪かったのだ。「高木くんからあんなお願いをされては断りきれないよ」何て事も言われたような 「あら、ご愁傷様。けど良かったじゃない、許可は降りたんだから」 笑いながら言う藪下さんは完璧に他人行儀な台詞だった 一度、僕と同じ立場を経験してもらいたいものだ。 「けど、それがあなたのやりたいことなんでしょ?」 「…はい」 僕のやりたいこと。 そうなるかもしれない。こんな僕にできるかわからないけど、あの日以来やりたいと心から思ったことだ。 そこで、何か得るものがあるかもしれない。自分を…そして…
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