恋の嵐を巻き起こせ

1：今からここから

ただいま、数学の授業中。

静まり返った教室に、黒板とチョークがこすれる音が響く。

昼休みまで後少しってことで、私は一分に一度は時計に目をやりながら早く授業が終わるのを待っていた。

今日の昼ご飯は学食いこうかな。
足元が冷えてきちゃったから、あったかいものが食べたい。

あ、うどんかな。
でもラーメンでもいいなあ。

そんな真剣な考えを巡らせていた時、邪魔をするやつが現れた。

「おいっ」

小声が耳に入ったものの、私は振り向かない。

今は、あんたに構ってる場合じゃないんだよ。